公開制作vol.2 佐藤朋子 狐・鶴・馬
オープンギャラリー
開催期間2022年5月28日(土)~ 2022年9月11日(日)
『しろきつね、隠された歌』2018
公開制作は、アーティストが一定期間美術館に滞在して作品を制作し、その制作過程や完成した作品をご覧いただくプログラムです。
vol.2となる今年度は、レクチャーパフォーマンスを主体に「語り」による芸術実践を行う佐藤朋子を招へいします。佐藤は史実や土地についての丹念なリサーチを重ね、ドキュメントとフィクションを行き来しながら新たなナラティブ(物語)を編み上げるアーティストです。その語りは、対象や周縁の事柄について、ひいては歴史のありようについて思考をめぐらすきっかけを与えます。
佐藤は5 月末から2 カ月半にわたって当館に通い、制作に取り組みました。今回の公開制作では、2018年に初演したレクチャーパフォーマンス作品『しろきつね、隠された歌』のアップデートを目指し、関連イベントのオープントークやアーティストトークなど、来館者との協働を通じて作品の制作を進めてきました。
展示期間で紹介している《Song of the Fox, August 2022 Version》は、2022 年8 月14 日に公開制作の成果発表として行ったレクチャーパフォーマンス上演をもとに制作された映像作品です。会場内に展観する制作過程の痕跡や各関連イベントの記録とあわせてご覧ください。
【作品情報】
《Song of the Fox, August 2022 Version》
2022 年 映像(シングルチャンネル、38 分)、LP
⦿上映スケジュール
9:00-|9:40-|10:20-|11:00-|11:40-|12:20-
13:00-|13:40-|14:20-|15:00-|15:40-|16:20-
*9/10(土)は13:00以降の回からご鑑賞いただけます。
【公開制作スケジュール】
制作期間|2022年5月28日(土)~8月16日(火)
展示期間|8月18日(木)~9月11日(日)
佐藤朋子(さとう・ともこ)http://tomokosato.info/
1990年長野県生まれ、神奈川県在住。2018年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了。
レクチャーの形式を用いた「語り」の芸術実践を行っている。日本が辿った、いびつな近代化への道のりや、大文字の歴史からこぼれ落ちてしまった出来事が物語る歴史の複数性への関心と、各地に残る伝説や遺跡などへの興味から、作品を制作する。そして、史実の調査過程から浮かび上がる事柄を複眼的につなぎ合わせ、フィクションとドキュメントを行き来する物語を構築する。
主な制作に、『しろきつね、隠された歌』(2018)、『瓦礫と塔』『ふたりの円谷』(Port B 東京修学旅行プロジェクトにて上演、2018–19)、『103系統のケンタウロス』(2018)、『MINE EXPOSURES』(2019)、『TWO PRIVATE ROOMS – 往復朗読』(⻘柳菜摘との共作、2020-)、『オバケ東京のためのインデックス』(2021-)