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【ACのつぶやき】2024年9月1日(日)「第5回ACゼミ・常設作品 中谷芙ニ子"霧の彫刻"を学ぶ」

アート・コミュニケータ

2025年7月14日(月)

※2024年に行ったACゼミの報告を掲載しています。

霧に包まれ、視界があいまい。浮遊感、不安感、皮膚に感じる濃厚な水蒸気..
霧の中のその時間は、自然現象ではなく、長野県立美術館"霧の彫刻"でのアート体験です。
館の象徴ともいえる作品"霧の彫刻"

世界的に有名なこの作品について、掘り下げてみたいと企画したのが今回のACゼミ。
講師は、中谷さんとご縁があり現代美術が専門の美術家・長野美術専門学校副校長の松本直樹さん、学芸員の茂原さん。

お二人のお話は貴重な資料とキーワードが盛り沢山!
以下、筆者の心に残ったキーワードです。

茂原さん
"霧の彫刻"は、館の谷間にあわせて、空気の動きや風の動き、霧の行方といった【気象調査】をもとに設計されている。

(綿密な調査と配慮とがあって、このダイナミックな霧なのか..)


松本さん
1970年代の大阪万博のペプシ館は2500個ものノズルによる。(長野県立美術館のノズルは600個)

(体感したかった..)

作品が生まれていく背景には【アーティストとエンジニアの結びつき】が欠かすことはできなかった。

(科学とアートって逆の世界のようなのに。面白い!)


講義の後は"霧の彫刻"へと移動。新しい視点を得て、霧の発生を待ちます。
辺りは徐々に霧に包まれ、私たちも"霧の彫刻"の一部となりました。
大人も子どもも霧と戯れ、思い思いに過ごしていて、その姿がとてもよかった。


中谷芙二子《Dynamic Earth Series Ⅰ》霧の彫刻 #47610、2021年、長野県立美術館
©Fujiko Nakaya ©Nagano Prefectural Art Museum


知らなかったことに触れ、作品の一部になり、身体全体で、皮膚で感じる、体験に心が動く。
やっぱりアートは、美術館は楽しいなあと感じたACゼミでした。

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2024年度から月に一回、通常の3倍の長さの15分バージョンを体験できます!
ぜひ美術館に足を運んでくださいね。

《Dynamic Earth Series Ⅰ》霧の彫刻#47610
15分バージョン
毎月第1土曜日 13:30〜15分間
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企画・執筆:篠宮久恵、榊原美奈子


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